予約不要の“隠れ名所”から日本未上陸のお土産まで イタリア旅行「基本のキ」観光&ショッピング

旅行を計画する際のお悩みに、旅行のエキスパートが集うトラベルズー編集部スタッフが応えます。「ホテルはどこに泊まればいいの?」「定番ではない穴場はどこ?」「おすすめのお店は?」…などなど、おさえておきたい耳より情報が満載です。今回は、イタリア通のスタッフに観光とショッピングのコツを聞きました。
【この人に聞きました】Kaori Miyajima
ほぼ月に1回は国外に飛び出している、トラベルズー編集部で最もフットワークが軽い海外旅行の達人。仕事にプライベートに、20年以上、海外を飛び回ってきた“渡り鳥”のような存在です。旅慣れた海外旅行の上級者向けに、定番ではない、一歩先行く旅のヒントを紹介しています。旅先で撮影する写真は1日あたり数百枚。記憶にも記録にも残る1枚を撮影できる場所探しも得意です。
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■イタリア「基本のキ」シリーズ一覧
・基本編
・交通事情編
・宿泊のおすすめエリア&ホテル編
・食事編
・観光&ショッピング編
👛“狙い目”や“ばらまきお土産” ショッピングガイド
・ブランド品は日本と比べて安い高い?
商品によりますが、今はかなりのユーロ高なので、為替を考えたらあまり変わらないかもしれません。
ただ、本店に行かないと購入できないものや、日本未発売のものもあるのでそこに価値を見出す場合はお得に感じるかもしれません。
もし時間があればフィレンツェ近郊の「ザ・モール」というアウトレットへ行ってみては。グッチやプラダ、アルマーニ、バレンシアガなどハイブランドが割引価格で購入できます。フィレンツェからの直行バスもあるので、行きやすいです。
・イタリアに行ったら絶対にこれは買う!というお土産は
オリーブオイルは同じイタリア産で日本に売っているものとかなり味が違うので、必ず買っています。
トリュフ塩は万能で、普通のオムレツが濃厚になったり、バニラアイスにかけると超高級スイーツのようになっておいしいです。
あとは日本には未上陸で直営店舗がない、ミラノの化粧品「KIKO MILANO」のコスメ。発色がよく、日本にないカラーが豊富で、しかもプチプラなので、“ばらまき土産”にぴったりです。
・Kaoriさんが肌で感じた、日本とイタリアの物価の違い
20年ほど前までは、ハイブランドのお店に日本人スタッフがいて若い日本人女性たちで混雑していましたが、今はイタリアにいる日本人観光客自体が少ないですね。
イタリア国内でも、どんどん物価が上がっています。昔の感覚で1ユーロが150円くらいのつもりでいると、あとから来るクレジットカードの請求に腰を抜かすかもしれません。
手数料も含め、今は1ユーロ=200円ぐらいの感覚で計算していた方がいいかな、という感覚です。
👟1歩先行く観光
・予約必須の観光名所といえば
ミラノのドゥォーモ屋上や「最後の晩餐」、ローマのコロッセオ内部とバチカン美術館は“当日行けると思うことなかれ”の名所。フィレンツェのアカデミア美術館、ウフィツィ美術館も予約がマストです。
・逆に予約無しでも楽しめる“隠れ名所”といえば
フラ・アンジェリコの「受胎告知」で有名なフィレンツェのサンマルコ美術館は、いつ訪れても心が洗われる場所です。
また、ヴェネツィアのサンマルコ広場にある鐘楼は、少し並ぶこともあるかもしれませんがエレベーターで昇れて、ヴェネツィアの街並みと海の絶景が楽しめるおすすめスポット。
・地元の方とKaoriさんしか知らない、とっておきの場所は
さすがに地元の人と私しか知らない場所はないです!💦(笑)
世界中にイタリアマニアがたくさんいらっしゃるので…。ガイドブックに載っていないような…という穴場であれば、お答えしますね!
例えば…、とにかくイタリアはどこにいっても人混みなので、避けたい時に行くならヴェネツィアはザッテーレ地区。海の上に張り出したレストランがあり、季節のいい時期はとても気持ちがいいです。
ローマならボルゲーゼ公園。広大な敷地で地元っ子が散策や昼寝を楽しんでいて、「ローマっ子」気分になれます。
また、とっておきの場所として、最近は少し有名になってきていますが、フィレンツェの街中を歩いていると「ワインの扉」といって壁に小さな扉が付いており、そこからワインを出してくれたりするお店巡りが楽しいです。この「ワインの扉」は、感染症拡大後に流行り出した印象です。
・Kaoriさんが思う、イタリア旅行のゴールデンルートは
(編集部補足:ゴールデンルートとは、日本では富士山観光を組み合わせた東京、箱根、名古屋、京都、大阪などを巡る周遊ルートや、インド北部に位置するデリー・アグラ・ジャイプルを結ぶゴールデントライアングルのようなものを想定)
ミラノ→ヴェネツィア→フィレンツェ→ローマ(+ナポリ)が王道ではないでしょうか。詳細は「鉄道旅あれこれ」で紹介しています。
・一番お気に入りの街と、その理由
なんといってもフィレンツェです。着陸する時にバラ色の街並みが眼下に広がるだけでときめきます。
フィレンツェのドゥォーモのデザインは唯一無二で、小路を歩いていてふっとのぞく丸いクーポラが、「いつもここにいるよ」と優しく迎えてくれる気がしますし、アルノ川の夕暮れは、何度見ても涙が出そうになるほど美しく、そこに教会の鐘の音が重なると、慌ただしく過ぎていた時間が止まったような気がして、心が本当に癒やされます。
イタリアというのは日本の県民性のように、地域性がとても強く街によって個性があるため、好みが分かれるのもおもしろいです。絶対ローマ!という人や、ヴェネツィアは譲れない、という人もいますし、イタリア談義は尽きないです。
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