2026年にETIAS導入 イタリア旅行「基本のキ」 タクシー チップ “あの施設”の攻略法

旅行を計画する際のお悩みに、旅行のエキスパートが集うトラベルズー編集部スタッフが応えます。「ホテルはどこに泊まればいいの?」「定番ではない穴場はどこ?」「おすすめのお店は?」…などなど、おさえておきたい耳より情報が満載です。今回は、イタリア通のスタッフにイタリア旅行の「基本のキ」を聞きました。
【この人に聞きました】Kaori Miyajima
ほぼ月に1回は国外に飛び出している、トラベルズー編集部で最もフットワークが軽い海外旅行の達人。仕事にプライベートに、20年以上、海外を飛び回ってきた“渡り鳥”のような存在です。旅慣れた海外旅行の上級者向けに、定番ではない、一歩先行く旅のヒントを紹介しています。旅先で撮影する写真は1日あたり数百枚。記憶にも記録にも残る1枚を撮影できる場所探しも得意です。
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■イタリア「基本のキ」シリーズ一覧
・基本編
・交通事情編
・宿泊のおすすめエリア&ホテル編
・食事編
・観光&ショッピング編
💡イタリア基本情報
・イタリアに行くべき理由ってそもそも…?
美術、歴史、グルメ、オペラなどの音楽、建築、ファッション、海、山、島、湖、個性ある美しい古都、そして四季がある。30.2万平方キロメートル(日本の約5分の4)という国土の中に、観光の“すべて”と言っていいほどの魅力を持っている国があるでしょうか? 世界遺産に関しても、自然遺産から古代遺跡まで幅広い範囲にわたり、その数文句なしで世界一。
わたしがイタリアが好きな理由は、歌いながらのんびりレジ打ちする店員さんや、ジェラートを食べながら夜遅くまで散歩する子連れ家族など、いつどこで何をしようと自由な雰囲気があるところです。
そんな開放的なイタリアの世界に触れると、「人生ってもっと好きなように楽しんでいい」「ありのままの自分が一番」と気づかされます。
ハプニングも多い国ですが、だからこそ無事に一日が終わっただけで妙な達成感に浸れます。まるで生き方のヒントをもらえるようで、人生観を広げてくれるはず。芸術や歴史に浸りたい人はもちろん、“生きる幸せを実感したい人”にもおすすめです。

・イタリアと日本、気候はどう異なる?
8月のイタリアは、都市によって気温の違いが大きいのが特徴。盆地であるフィレンツェやローマは30度前後と暑いですが、日本のような湿気がなくカラッとして過ごしやすいです。北イタリアの湖水地方やアルプスに近い地域はさらに涼しく、避暑地として人気。日本の夏にぐったりしている人は「同じ夏なのにこんなに過ごしやすいの?」と驚くはずです。
・ビザの取得は必要?
観光で90日以内の滞在なら、日本のパスポート保持者はビザ不要。ただし2026年からは「ETIAS(ヨーロッパ渡航認証システム)」が始まる予定なので、今のうちに「ふらっと行ける」ヨーロッパ旅を楽しんでおきたいですね。
・現金orクレジット?現地でのお金事情
イタリアはキャッシュレスが日本より進んでいて、主な観光地の地下鉄もバスもクレジットカード1枚かざすだけです。自販機や公衆トイレもクレジットカードでピッ!(ただし壊れてることも多々…イタリアあるある)
チップ文化はゆるめで、レストランでサービス良ければちょっと置くくらい。多少のユーロ現金を持っておけば大丈夫です。
・ホントのところ、治安は良い悪い?
観光地はスリは多く、2~3人で行動し、大きなバッグや傘、上着などで手元を隠して一瞬で盗ります。テラス席などで食べているときにスマホをテーブルの上に置いたり、背もたれにバッグをかけたりすると一瞬でサヨナラです。また、夜は基本的に一人歩きはしない方がいいですね。
・気候以外の観点でおすすめの時期
イタリアは一年を通して観光客が多く、とくにハイシーズンのリゾートは列車も通勤電車並みに混んでいました。過ごしやすいのは5月や9月で、予算を抑えるなら1月~2月が狙い目。航空券もホテルも安く、人混みも少なめです。美術館をゆっくり巡りたい方にも、館内温かく人混みも少ない冬は最適です。
・やっぱり大事な「トイレ攻略法」
イタリアでは基本的にトイレは有料で、1~2ユーロ必要です。街中の公衆トイレはほとんど見つからないので、バールで水を買ったりして使わせてもらうといいです。また、「便座なし」トイレは有名です。空気椅子のように腰を浮かせて利用してください。
ちなみにトイレットペーパーが手が届く場所になかったり、鍵が壊れて閉じ込められる可能性を考え、トイレットペーパーを確保して携帯電話を持ったまま個室に入ることをおすすめします。
👜番外編
イタリア旅行「基本のキ」は全5編。このほかに
・交通事情編
・宿泊のおすすめエリア&ホテル編
・食事編
・観光&ショッピング編
があります。
ここからは上記5編に収まりきらなかった、でもぜひトラベルズーメンバーにお伝えしたい! そんな、耳寄り情報を公開します。
・日本にいるときに「あーイタリアに行きたい!!」となったときは、どんなことをしていますか?:
カプチーノを飲みながらイタリア行きのチケットを検索して妄想します。そのうちほんとに衝動買いしてしまったりして、実はもう次の冬にもイタリア行きを予約してしまいました(笑)。
・日本でイタリアを感じられる、おすすめスポットは?
日本とイタリアは、景色が違うというより「時の流れ」が違う気がするので、日本でなかなかイタリア気分になることは難しいです…。
ただ、イタリアを感じられるすばらしい場所が徳島にあって、ずばり「大塚国際美術館」は、「システィーナ礼拝堂」「最後の晩餐」や「ヴィーナスの誕生」など、イタリアの名画が完璧に再現されているので、イタリアが恋しくなったら行ってみてもいいかもしれません。
💡編集部補足:「大塚国際美術館」をヒントに、日本でイタリア気分を味わえる場所を追加でリサーチしたところ、編集部内からは下記も挙がりました。ご参考まで。
・汐留イタリア街:浜松町駅、新橋駅、汐留駅が徒歩圏内。石畳の街並みは映画に迷い込んだ気分になれそう
・「EATALY」:銀座、湘南、原宿、丸の内、日本橋に店舗を構えるレストラン
・「ポルトヨーロッパ」:和歌山マリーナシティ内にあるテーマパーク。イタリアと、フランス、スペインの街並みが本格的に再現されています
・鹿児島市:ナポリの姉妹都市。ベスビオ火山を有するナポリ市と、錦江湾に浮かぶ桜島を有する鹿児島市の風景が似ていることから、古くから「東洋のナポリ」と言われてきました
・2026年に向けて 現地で仕入れた最新の観光ニュースや小ネタ
2026年の2/6~22の期間、「ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック」が開催されます。さぞかし盛り上がっているだろう…と思っていたのですが、この夏ミラノに行った時は、小さな看板を見かけたくらいでした。
冬のスポーツより、なんといっても“サッカー命”のイタリア人。とはいえ「自分の国大好き」なので、オリンピックで誰かが金メダルを取った瞬間、国を挙げて盛り上がるのだろうなというのが想像できます。
次回はオリンピック真っ最中の時期にイタリアへ渡航予定なので、最新のニュースをお届けできればと思います!
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※情報は、発行前日の情報をもとにトラベルズー編集部が独自にリサーチしたものであり、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
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