メリットvsデメリット、旅好きに聞く「グランピング」の“ホンネ”大解剖

2021/08/17

トラベルズー編集部が送るグランピング特集。9月上旬の特集公開に先駆け、トラベルズーではメンバーを対象にグランピングに関するインターネット調査を実施しました。その結果見えてきたのは、80%以上のメンバーは「グランピング」について知っているものの、実際に体験したことがあるのは14%に留まるという事実。“グランピング先駆者”に聞くグランピングのきっかけのほか、旅好きが考えるグランピングのメリットとデメリットが分かってきました。


■旅好きのグランピング認知度は80%以上、経験者は2割未満

2021/8/6~9の期間、トラベルズーではトラベルズーメンバーを対象にグランピングに関するアンケートを実施。全国170,490通を送信し、534件の有効回答を得ました(ご協力いただきましたメンバーの皆様に、この場を借りてお礼申し上げます!)。

Q1ではまず、「グランピング」という言葉の認知度を調査。結果、81.6%は「知っている」と回答し、「知らない」は18.4%に留まりました。楽天インサイトが2019年に行った「キャンプに関する調査」では、グランピングという言葉を「知っている」と回答したのは45.5%(回答数1,000)。調査から2年が経ち、グランピングの露出も増えたことを考慮しても、旅好きのトラベルズーメンバーの認知度は高いと言えそうです。

なお、株式会社グランシーズが運営するメディア「GLAMPEDIA」が2020年に行った調査では、グランピング施設に泊まったことのある人がいつ頃からグランピングという言葉を知っているかを尋ねたところ、最多は36%を占めた「最近(2020年)になって」でした。新型コロナウイルス感染症の世界的な蔓延により新しい旅のスタイルが模索されるなか、オープンエアのもと密を回避しながら手軽にアウトドア感もリゾート感も味わえるスタイルが注目されている点から、グランピングは今後ますます認知拡大の一途をたどっていくことが予想されます。

認知度を尋ねたのち、トラベルズーの調査Q2ではグランピングを「『グラマラス(glamorous、魅惑的な)』と『キャンピング(camping)』を掛け合わせた造語で、豪華な設備や食事が準備されており、手ぶらで参加できる新しいキャンプのスタイル」と定義したうえで、グランピングの経験の有無を尋ねました。すると、メンバーの8割がグランピングを「知っている」と回答した一方、経験者は14.4%に留まり、未経験が85.6%という結果に。言葉は聞いたことがあるものの、実際に体験したことがあるメンバーは一部に留まることが分かりました。

多くは知っているのにもかかわらず、経験者は2割に満たない「グランピング」という旅のスタイル。すでに経験済みのメンバーがグランピングを選んだ理由や、未経験のメンバーが”予約への一歩”を踏み出せない理由とは、一体何なのでしょうか。


■なぜグランピング?経験者に聞いたそのワケ

Q2でグランピング経験が「ある」と回答したメンバーを対象に、Q3ではグランピングの目的を尋ねました。その結果、回答最多は「グランピング自体への興味」で70.1%。この回答は、旅行情報に高くアンテナを張るトラベルズーメンバーならではの結果と言えそうですね。2位以下は「自然や非日常を楽しみたい」51.9%、「手ぶらで楽しめる」42.9%がランクインし、グランピングの特長である「非日常感」や準備の手間なくアウトドアが楽しめる点が支持されました。

なお、上位には入らなかったものの、「三密回避等のコロナ対策」は18.2%。「三密回避」がグランピングのメリットとして取り上げられることは多いものの、それだけでは実際にグランピングを体験するには不十分で、新しい旅のスタイルへの興味や気楽さが重要であることが分かりました。

--予約手段、エリア、同行者…経験者5割は「直予約」

グランピング経験者がグランピングを予約した際に利用した予約サイトは「公式サイト直予約」が53.2%で過半数。グランピングで訪れたエリアの回答には規則性が見られず、回答がばらつきましたが、最多は「千葉県」および「三重県」が16.9%。同行者の最多は「家族・親戚」53.2%で、2位は「配偶者・パートナー」45.5%。3位は「友達」19.5%で、2・3位の間には26.0ポイントの差があり、トラベルズーメンバーはおもに親しい間柄の家族グループ、または少人数でグランピングに出かけたことが分かりました。


■旅好きが思うメリットvsデメリット

Q7では回答者全員にグランピングの理想の予算を聞きました。最多回答は33.5%を占めた「10,000円以下」で、手頃な料金でグランピングを体験したいという思いが浮き彫りになりました。少々予算を上げ、「15,000円以下」は27.9%。市場全体では20,000円前後するグランピングプランも多いところ、20,000円程度を予算の上限とする「20,000円以下」は19.5%でした。

Q8で尋ねたグランピングに期待する食事条件では、「夕朝食付き」が61.4%を占め、食事についても“手ぶら”ニーズが高いことが伺えます。キャンプの場合は設営に手間がかかるうえ、食材や調理器具の準備は自前が基本。その点、グランピングはグランピングサイトが食材や器具を用意していることが多く、滞在するなら2食ともアウトドア気分を楽しみたいとするメンバーの気持ちが見える結果となりました。

--メリットは"非日常感"と"手軽さ"、デメリットは宿泊費と"理想の施設"

回答者全員にグランピングのメリットについて聞くと、1位は「自然や非日常感を楽しめる」で71.9%「少ない荷物で楽しめる手軽さ」は62.4%で2位に入り、アウトドア感満載の「満天の星が楽しめる」は53.0%で3位にランクイン。続く4位は「風呂やシャワーがあり快適」49.6%、5位は「知識や経験が少ない初心者でも気軽に楽しめる」が48.9%と、上位5項目にはグランピングの最大の特徴であるリゾートホテル並みの「豪華さ」と手ぶらで参加できる「キャンプらしさ」を表す項目が並びました。

一方、グランピングのデメリットは1位「宿泊費が高い」53.9%、2位「グランピング施設が少ない」39.3%、3位「人気施設は予約が取れない」39.0%。体験したい気持ちはあるものの、予算や理想のグランピング施設に出会えず、なかなか予約の“一歩”を踏み出せないメンバーが多いことがわかりました。

--グランピング体験には”きっかけ”が鍵

さらに、Q2でグランピングをしたことがないと回答したメンバーを対象にグランピング未経験である理由を尋ねると、「興味はあるが利用するきっかけがない」が39.2%で最多。2位にはデメリットにも共通してあげられた「宿泊費が高い」が37.4%でランクインしており、予算感の重要さが明らかになりました。

デメリットや未経験の理由ついて設けたフリーコメント欄には、「お天気によって満足度が左右されるのでプランニングが難しい」「セキュリティー」「料金が高い割に設備が万全でない」「虫が苦手」「楽しみ方が分からない」など、グランピングが持つ「キャンプ」らしさに抵抗があるメンバーの声が届きました。

--理想の施設に出会えないもどかしさ

その他、「予約が取りづらい」「一人対応の施設が少ない」「犬同伴の施設がない」など、理想の施設に出会えず、スムーズに予約できないもどかしさも見える結果に。高額な料金を支払うなら「旅館やホテルの方がいい」という意見もあり、これはグランピング未経験の理由で27.4%を占めた「ホテル・旅館で満足している」に該当します。”未来の宿泊者”がグランピング施設に求める条件は少なくありませんが、グランピングブームが全国に拡がれば、理想に叶う施設やスタイルが生まれるかも。グランピングの発展から、益々目が離せませんね。

ちなみに、未経験の理由3位に「グランピング関連の情報が少ない」29.1%が入っている点については、トラベルズーのグランピング特集が“特効薬”となるのでは。今回の調査結果をもとに様々なグランピングプランを紹介していく予定なので、9月上旬の公開を楽しみにお待ちいただければ幸いです。


知ってはいるけど、行ったことはない。そんな、「グランピング」という旅行スタイル。未経験の理由1位にあたる「興味はあるが利用するきっかけがない」の「きっかけ」を作れますよう、グランピング特集の準備を進めて参ります。改めまして、調査にご協力いただきましたメンバーの皆様、また、ここまでStoryをご覧の皆様、誠にありがとうございました!

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Aki Sato:
落語・講談を愛する旅行業界出身の元ニュース編集者。健康のためにダイエットを再開しました。


※情報は、発行前日の情報をもとにトラベルズー編集部が独自にリサーチしたものであり、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
※調査結果画像はトラベルズー編集部作成。その他の画像はイメージです。

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