リサーチのプロに聞く 旅行先のグルメ&レジャーの探し方 Googleマップ活用法も【旅行のエキスパートシリーズ】

旅行を計画する際のお悩みに、旅行のエキスパートが集うトラベルズー編集部スタッフが応えます。「ホテルはどこに泊まればいいの?」「定番ではない穴場はどこ?」「おすすめのお店は?」…などなど、おさえておきたい耳より情報が満載です。今回は、おでかけ情報のリサーチに秀でたスタッフに、旅行先でのグルメやレジャーを探す方法を聞きました。Googleマップの活用方法やおすすめの書籍情報も公開!
【この人に聞きました】Mami Kurobe
前職は旅行会社に勤務。添乗業務では「夜は家でお母さんのごはんが食べたいから」という理由で日帰り添乗を希望し続けた結果、気軽に行ける日帰り旅行の魅力にとりつかれた(!)というユニークな経験を持ちます。とくに精通しているエリアは神奈川、山梨、静岡、長野。トラベルズーで人気の「日帰り旅コレクション」のネタ選定を担当しており、全国のグルメやレジャー情報に精通する、トラベルズー編集部の“日帰りネタのご意見番”です。
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Q、【旅行先を決めるまで】Top 20以外で、旅行先を決める際に参考にしているものは何ですか?
A、確固たる旅先が決まっておらず、ただ「どこかに旅行をしたいな…」と思っている時、私が頼りにしているのはGoogleマップです。というのも私、「穴場」に目がありません。「穴場」の旅先は混雑回避に加え、定番エリアよりも食事の相場などが比較的リーズナブルな場合も。
そしてGoogleマップは、「穴場」の旅先を探したい時にうってつけ。マップをスクロールしていると、「こんなところに温泉があったんだ!」や「山あいに佇むレストラン…気になる!」など、新たな発見が盛りだくさん。地図上ならどれだけ旅をしても時間もお金もかからず、自分の頭にある“旅先”の枠をぐーんと広げることができます。
もちろん、SNS(主にInstagram)やテレビからヒントをもらうこともあります!以前、なんの予定もない休日の朝、NHKの「おむすびニッポン」という番組で静岡・由比の桜エビのおむすびが紹介されているのを見た時、無性に桜エビが食べたくなって急遽、家族を連れて静岡に日帰り旅をしたこともあります(昼出発で由比はさすがに遠かったので、御殿場の寿司屋で桜エビのかき揚げを食べました)。
Q、【旅行先を決めるまで】未就学児と小学生の子どもがいます。家族連れで旅行する際は、どういった点に注意して旅行先を選べばいいですか?ホテルや旅館を検索するコツを教えてください。
A、我が家の場合ですが、小学生と幼稚園児の子ども2人を連れて旅をするとき、決めているポイントは大きく2つあります。
それは、
(1)宿に子ども向けのサービス・特典があるか と
(2)周辺エリアに子どもが楽しめる無料スポットがあるか です。
これは長女が小学生になってから痛感していることですが、小学生になった途端に家族旅行の費用がグッと上がりました(未就学児無料の響きが恋しい…)。ホテルによっては「小学生まで添い寝や朝食・夕食ブッフェが無料」などのサービスを提供している施設もあり、かなりメリットになります。また、観光スポットも入場料が必要なものだけ巡ると予算をオーバーしがちなので、例えば2日間の旅行の場合、1日目に水族館や遊園地のような入場料が必要な施設で遊んだ場合は、2日目は無料で遊べる公園や工場見学などに行くことで、遊びの費用を節約しています。
Q、旅行先は決まりました!旅行先でのグルメや観光名所を探したいのですが、普段は何を使って調べていますか。
A、グルメスポットもGoogleマップで探すことが多いですね。
私の場合は、「これが食べたいからここに行く!」というより、「行った先で美味しいものに出会いたい!」という気持ちが大きいので、旅行前にグルメスポットをリサーチするよりは、行った先でGoogleマップを開いて周辺エリアのお店を探します。見つけたお店を、食べログなどのグルメクチコミサイトで照らし合わせながら、その日の食事処を決めていきます。ちなみに、食べログなどのクチコミを見る際は、ページ上部に表示されているクチコミ総合平均の点数だけに囚われないことが重要。総合平均はあくまで“平均”であり、人によって重視する項目が異なれば、自ずと点数にもバラツキが出ます。総合平均は高めじゃないけど、なかには「味」を絶賛している人がいたり、「空間」に満足している人もいるので、クチコミの内容は細かく見るようにしています。
観光名所は逆に、インターネット上だと掲載されている情報量が多すぎて、なかなか頭にスムーズに入ってこないことも…。そんな時は、原点に帰ってアナログにガイドブックを開きます。実はかなり“観光ガイドブック信者”な私にとって、知りたい情報について要点を押さえつつ、写真やコメントで魅力を伝えてくれるガイドブックは、“わかりやすさ”がずば抜けており本当に重宝するアイテム。JTBパブリッシングの「るるぶ」や昭文社の「まっぷる」などエリア全体をまとめた冊子はもちろん、「無料で遊べる公園」や「子連れで行くおすすめスポット」など、テーマのある特集本もつい手に取ってしまいますね。
Q、Googleマップで飲食店や名所を探すとき、検索ワードは何を入れていますか?検索の手順を教えてください。
A、周辺エリアにどんな飲食店があるかを広く探すときは、もう単純に検索バーに「レストラン」と入れます!(笑)食べたいジャンルが決まっているときは、例えば「レストラン イタリアン」や「レストラン 和食」など入れるのも良いですね。
名所を探すときも、広く探したいならば「観光スポット」とだけ入れますが、例えば「観光スポット 子供向け」と入れると子どもが楽しめる施設に絞った結果が表示されたり、「観光スポット 無料」と入れると無料で行ける施設が表示されたり…。「観光スポット 絶景」と入れると、眺めの良い名所が検索結果に表示されます。自分のニーズに合った名所を探すときにも、Googleマップは便利ですね。
Googleマップの魅力的なところは、検索結果に現地の様子がわかる画像やクチコミの点数・内容も表示されるから、その場にいなくても現地の様子をイメージしやすいこと。また、検索結果が表示されたままスクロールすると、移動した先の検索結果も自動で瞬時に表示されるので、近隣に目ぼしい場所が見つからなかった場合も、エリアを変えてスムーズに探すことができます。
Q、「このお店は良さそうだ」「この観光地は行っておかないと」と判断するポイントはどこですか。
A、判断材料になるのは、やはり「クチコミ」です。とくに、実際に会える人の“生の声”はとても参考になり、両親や周囲の友人に会った時に「最近行って良かった場所ってある?」とつい聞いてしまいます。家族や友人は価値観や考え方が似ていることが多く、クチコミの信頼感も高いですね。もちろん、周囲の人が誰も行ったことがない場所に行く場合は、クチコミサイトを頼りにします。
Q、出先でスマホを利用する際は、ちょっとだけデータ通信料や電池の減りが気になります。できればアナログな、紙媒体の情報源も教えてほしいです。
A、すごくわかります…観光地で充電が切れたり、通信制限がかかったりすると、不安でいっぱいになりますよね…。観光ガイドブックのほかに、個人的におすすめの紙媒体は以下です。
・旅に出たくなる地図 日本(帝国書院)
・スゴイ!公園本 首都圏版(BOOKぴあ) ※東海版や関西版もあります!
でも本って、あんまり持ちすぎると重いですよね。ドライブ旅行なら「車に入れておく」ができますが、車を利用しない旅の場合はなるべく身軽でいたいもの。
そんな時に便利なのが、観光地に置いてある観光パンフレット。無料でもらえるのに地図も載っていて、ものによってはお得なクーポンまで付いている!これを使わない手はありません。列車旅の場合は目的地の駅の観光案内所、ドライブ旅ならばサービスエリアやパーキングエリアのインフォメーションには必ず立ち寄ります。あとは、宿泊するホテル・旅館、お昼を食べたレストランなどもチェック。とくにホテルやレストランには、そこからアクセスのよい観光スポットのパンフレットが置いてあるので、スマホが使えなくてもその日行くべき観光地をその場で決めることもできます。
編集部追記:ちなみに、今回紹介している「スゴイ!公園本 首都圏版」は書店で巡り合った1冊だとか。書店を巡り歩き、これぞ!という1冊に出会えるのは書店巡りの醍醐味ですね。
Q、直近で計画している旅行先と、グルメ・レジャー情報を教えてください。
A、正直に言えば、「Top 20」を見ていると行きたい場所は山ほどでてきます。「伊豆の温泉旅館がお得すぎる…、北陸に新幹線代より安く行けるとか行かない理由なくない…?」などブツブツ独り言をつぶやきながら、妄想をしています。
宿泊旅行ならば、個人的に今行ってみたいのは、愛知・伊良湖温泉。以前「Top 20」でも紹介した『伊良湖オーシャンリゾート』に泊まりたい…!子連れにうれしい客室や施設が豊富で、どこかに行かなくてもホテルだけで親も子も満足度高めの旅ができそう。さらに、東海道新幹線の停車駅である豊橋駅とホテルを結ぶ無料送迎バスが運行しているのがとても便利。豊橋エリアには、我が家が一家総勢で大好きな「ポケモン」のマンホール「ポケふた」があるので、街を巡りながら「ポケふた」探しをしたいなと思っています。
気軽に行ける日帰りの外出ならば、注目しているのは11月に開催予定の「魚ジャパンフェスin日比谷公園」と9・10月に開催される「ダイナース フランス レストランウィーク」(トラベルズー紹介記事はこちら)。どちらも美食を気軽に堪能できるイベントであり、子どもにとっても“グルメ”を体験できる良い機会になりそう。あとは新規開業スポットとして、東京・稲城の「よみうりランド」に2026年春にオープン予定の「ポケパーク カントー」。チケットが今秋発売予定なので、こまめに情報をチェックしようと考えています。
※情報は、発行前日の情報をもとにトラベルズー編集部が独自にリサーチしたものであり、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
※写真はイメージです。一部、トラベルズー編集部撮影画像を含みます。