【グルメレポート】日本の魅力再発見 1コイン利き酒、“イタリアンじゃないイタリアン”、タレカツなど新潟の手頃なグルメ7選
旅のひとつの楽しみとして、「その土地ならではのグルメを食べること」という方も多いのではないでしょうか。私はまさにその一人で、旅の際には“別腹”ならぬ“旅腹”となり、たとえ満腹であったとしても、その土地でしか食べられないものは、悔いの無いよう食べたくなります。そこで今回ご紹介したいのが、私の地元、新潟ならではのグルメ。なかでも海鮮やブランド牛といった高価なものではなく、地元民が普段食べているような手頃なグルメです。すでにほかの都道府県スーパーに普通に置いてあるというものも多々あるかもしれませんが、そこに関してはご愛敬。現地で食べるご当地グルメは一味違うと思いますので、新潟にいらした際にはぜひお試しください。
■日本酒 @ ぽんしゅ館
新潟と聞いて、真っ先に浮かぶのは、米や酒というイメージではないでしょうか。私はお酒を飲まず、これといった地酒をおすすめができないのですが、酒好きの知り合いに聞くと、みな口を揃えて「ぽんしゅ館」へぜひ行って欲しいといいます。「ぽんしゅ館」は、越後湯沢駅、長岡駅、新潟駅にあり、どの店舗でも500円でお猪口計5杯分の利き酒をすることができます。調べたところ、どの店舗も新潟全酒蔵の代表銘柄が揃っているようです。ズラリと並ぶ利き酒マシーンで好みの一杯に出会えることを願っております。
■タレカツ丼
揚げたてのトンカツを甘めの醤油ダレに漬けてご飯にのせた丼ぶりです。私の地元新潟市では卵とじの方が珍しかったので、かつ丼といえばタレカツ丼のことで、タレカツ丼と言うようになったのもここ最近。タレカツ丼のことを「かつ丼」だと思って大人になりました。味はというと、老若男女が美味しいという鉄板の味で、県外の友人にも、はたまた我が家にホームステイで受け入れた海外の学生にも、はずれなしの高評価。新潟にはタレカツ丼専門店もあれば、タレカツ丼を提供している定食屋さんやお蕎麦屋さん、レストランも多く、値段は定食で1,000円以下というところが多いです。ぜひチェックしてみてください。
■イタリアン
新潟市のファーストフード店「みかづき」にて長年愛されるB級グルメ。40年ほど前となる私の小学校のバザーでも販売されており、いまでも大型スーパーのフードコートなどでは一番人気といっても過言ではない、地元ではとても身近なグルメです。いわゆるイタリア料理のイタリアンではなく、肉なしのシンプルな焼きそばにミートソースをかけた和洋折衷。3/3現在イタリアン単品400円ですが、原材料高騰により価格改定が直近で何度か行われていますので、価格はあくまで参考まで。ミートソースのほかにもソースの種類が複数あり、私のお気に入りはホワイトソースがかかったホワイトイタリアンです。定番デザートのオリジナルサンデー、チーフナッツもおすすめです。
■バスセンターのカレー
正式には新潟市の中心スポット・万代にある万代シテイバスセンター構内の「万代そば」のカレーです。小麦粉を炒め作っているオリジナルのルーが特徴で、黄色いシンプルなカレーは、“一度食べただけでくせになる”という人も多いです。個人的な感覚としては中辛以上の辛さといったところ。そばやうどんのメニューも豊富なので、たとえばファミリーで行かれる際には、子どもはカレー以外のメニューがよいと思います。食事時には列をなしていますが、食券を渡してからの提供スピードが数十秒と早く、立ち食いスタイルなので回転も速い。カレーのサイズはミニ・普通・大盛あり。個人差異はもちろんありますが、ミニサイズ(3/3時点400円)でも成人女性には十分なボリュームだと思います。※以下画像はミニカレー
■栃尾の油揚げ(とちおのあぶらあげ)
一般の油揚げよりもだいぶ大きく、見た目は厚揚げのようですが、れっきとした油揚げ。同僚によると首都圏のスーパーでも購入できるとのことなので、見たことがあるという人も多いのではないでしょうか。私のおすすめは、栃尾の油揚げを丸ごとオーブントースターで焼いて、ネギや鰹節、大根おろしを添えて、醤油をかけて食べるシンプルな食べ方。油揚げに切り込みを入れて納豆を挟んで食べることもあり、それだけでボリューム満点の一品になります。新潟では居酒屋メニューの定番となっています。スーパーであれば数百円で購入でき、居酒屋でも1,000円以下で注文できるところがほとんど。お財布にも優しい逸品です。
■笹団子(ささだんご)
笹の葉で包んだあんこ入りのよもぎ餅を蒸した新潟名物の和菓子。新潟駅構内や土産処ほか、和菓子屋やスーパーなどでも買える、地元民にも身近な和菓子です。相場は5個セットで1,000円ほどとお土産にもちょうど良い値ごろ感。笹団子の名店のひとつ、田中屋本店みなと工房では、笹団子づくり体験もできます。先日親子で参加してきたのですが、イグサの紐で笹を巻くという作業が、大人の私でも何個やっても上手くいかず…。対して職人の方は、目にもとまらぬ速さで笹団子を結び繋げていました。職人の方の凄さが身に染みて理解できたと共に、自分で作ったできたての笹団子は絶品でした。時間に余裕のある方は、ぜひ笹団子づくり体験にも挑戦してみてください(完全予約制・5名以上のグループなど条件あり)。
■ぽっぽ焼き
縁日の屋台の定番グルメ。黒糖風味の細長い蒸しパンのようなお菓子です。通常は数本単位で販売され、コロナ前は10本300円ほどが相場でしたが、今は原材料高騰に伴い少し高くなっていると思います。とはいえ、まだまだ値段的には庶民の見方。熱々できたてのぽっぽ焼きを、お祭りを楽しみながら食べるのが定番です。初詣などの寒い日であっても列に並んででも買う、老若男女に人気のソウルフードです。縁日の屋台以外では新潟市民でもどこで購入できるのかよくわかりません…。花火大会などイベントの際には出店されていると思うので、見かけた際にはぜひ列に並んでみてください。
上記のほかにも、へぎそば、念吉のプラリネ、桃太郎アイス、また新潟はじつはラーメン大国(昨年ラーメンにかけた外食費用で新潟市が日本一、今年は山形市)で新潟5大ラーメンなどの充実したラインアップもあり、まだまだご紹介したい手頃なグルメがありますが、それはぜひ次の機会にできたらと思います。新潟に旅行に来られた際には、できるだけ多くのグルメを味わってみてください。
Shino Tanaka:
前職で温泉入浴指導員の資格を取得。温泉でも銭湯でもどこでも、湯舟に浸かってぼーっとするのが好きです。国内で印象に残っている温泉地は、天然の屋外岩盤浴を求め全国から療養や静養のために湯治客が集う秋田の秘湯・玉川温泉。また、ドイツの全裸&混浴の温浴施設で日本人男性観光客と当たり障りのない世間話をしたことも温泉絡みの忘れられない思い出です。
※情報は、発行前日の情報をもとにトラベルズー編集部が独自にリサーチしたものであり、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
※写真はイメージです。