旅のプロが羽田空港で過ごす1日 第3ターミナル・羽田エアポートガーデン編

2025/07/23

羽田空港・第1ターミナル、第2ターミナルの穴場スポットや新スポットを取り上げた前回のBlog。今回は第3ターミナルと、それに隣接する羽田エアポートガーデンについて紹介します。羽田空港で長時間過ごさなければならなくなっても、前回と今回の2つのBlogを読めば快適に1日過ごせること間違いなし。これから旅行で羽田空港を利用する予定がある人は、要チェックです。

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■海外旅行の拠点、第3ターミナルは小江戸な雰囲気

2010年に第3ターミナルが完成して以降、羽田空港の国際線の発着便が増加し、現在では成田空港と並ぶ規模に。2024年版「世界で最も混雑する空港ランキング・トップ10」では、第3位にランクインするほどです。そんな第3ターミナルには、ユニークな新スポットや店舗が多数あります。

江戸の街並みを再現したような趣のある通路「江戸小路」には、飲食店や土産物店、旅行グッズショップが立ち並び、海外からの観光客にも大人気。第3ターミナルは国際線利用者がほとんどとなるため、日本文化を感じられるエリアが充実しています。

第3ターミナルの珍しいスポットといえば、日本橋。

江戸時代の日本橋を半分ほどの長さで再現しており、チェックインカウンターを見下ろせるフォトスポットにもなっています。橋の先には、絵馬の自動販売機や絵馬を掛けられるエリアもあり、手軽に日本文化を体験できます。

■各国の航空機が並ぶ、第3ターミナルの展望デッキ

第3ターミナル5階にある展望デッキは、第1・第2ターミナルと比べて航空機との距離が近く、そのうえ主に並ぶのは国際線機材。海外旅行好きにはたまらないスポットです。

とくに午前中は離発着が集中しており、カラフルな機体を一度に見渡せます。羽田空港内にある3か所の展望デッキのなかでは、個人的に1番のおすすめです。

5階には滑走路を眺められるカフェ「EXPASA Cafe 羽田」もあり、朝8時から営業。

ガラス張りの店内から、雨天時でも飛行機の離発着を楽しめます。ただし、第3ターミナルのショップや飲食店は開店時間が10時以降のところが多いため、早朝に訪れる際はご注意を。

■空港なのに〇〇〇〇〇〇〇があるらしい

5階エリアには展望デッキのほかにショップやカフェがあり、なんと空港なのにプラネタリウムを上映する“プラネタリウム・カフェ”「Starry Cafe」があります。

「Starry Cafe」はカフェチェーン「PRONTO」と隣接しており、注文したドリンクを片手に、プラネタリウムドーム内での上映を楽しめます。入場料は大人530円+1ドリンク制で、午前11時から15分間のプラネタリウムでの投影や、時間帯によってはアニメを見られます。上映は短い時間なので、旅行の出発前にも気軽に立ち寄れます。ドームに入場せずともカフェ利用のみでも、もちろんOK。

さらに珍しいのは、空港なのに24時間営業の寿司屋、居酒屋があること。「ありそ鮨し」と「日本の味 Suginoko すぎのこ」は、深夜便で到着した場合も利用できます。

場所は第3ターミナル・4階「江戸小路」。私が訪ねたのは朝9時頃でしたが、とくに「ありそ鮨し」は朝9時にはすでに混雑しており、出発前の食事や深夜帰国時の利用に重宝されていそうです。

■もしもの時に利用したい便利スポット

第3ターミナルから海外へ出かける際、知っておきたい便利な店舗が2軒。まずは第3ターミナル4階の「ドン・キホーテ」。空港価格になりがちなトラベルグッズや医薬品が、街中の店舗とほぼ同じ価格で手に入ります。

スーツケースなどのトラベルグッズはもちろん、お土産、医薬品、菓子、なんでもあるのは近所のドン・キホーテと変わらない雰囲気。

もう1つは、「ビックカメラ」。旅行へ出かける際、家電製品の忘れ物があっても大丈夫です。

カメラやドライヤーなどの小物から、長期海外出張の際に重宝しそうな、海外仕様の炊飯器までをも出発前に購入できます。家電製品だけではなく、水筒やネッククッションなどもありました。美顔器もラインアップ豊富だったので、長時間フライトの前に購入し、乾燥しがちな機内で使うのも良さそう。

■早朝から焼肉も人気おにぎりも食べられるグルメスポット

「江戸小路」には話題のレストランが集結。2023年には「人形町 今半」や「SPAGHETTERIA VAVnova」などが新たにオープンしました。なかでも注目なのは、開業当初からある「焼肉チャンピオン」。

朝8時から営業しており、無煙ロースター付きで匂いが気にならず、焼肉のほかテールスープやスンドゥブなどのセットメニューもあり。羽田限定の「焼肉チャンピオンロール」はお土産にもおすすめです。ランチタイムには行列ができますが、朝食時間帯なら並ぶことなく入れます。

空港で食べられるのが驚きだったのは、大塚の人気店「おにぎり ぼんご」で経験を積んだスタッフが20234月にオープンした「おにぎり こんが」

土・日曜には行列ができるほどで、筆者が購入したのは、一番人気だという「卵黄醤油漬け肉そぼろ」650円。1個のサイズが大きいため、ボリューム満点で大満足。第3ターミナルの出発カウンターの風景を眺めながら、おいしいおにぎりをいただけるのは、空港ファンにはたまりません。

■隣接する羽田エアポートガーデンに初潜入

第3ターミナル2階(到着階)から直結する「羽田エアポートガーデン」は、2023年1月に開業した大型複合施設。日本文化を発信するショップやレストランが並び、外国人観光客はもちろん、日本人でも新鮮な体験ができます。

10時の開店直後、「ジャパンプロムナード」エリアの様子です。まだあまり知られていないようで訪れる人は少なめ。新潟の山古志村の米や甘酒などを扱う「山古志本舗」や、日本茶専門店「日本茶きみくら」、宇治抹茶のスイーツが並ぶ「京都 茶寮翠泉」など、こだわりの品の購入や食べ歩きを楽しめます。

日本の土産物が一度に揃う、まさにインバウンド観光客向けのショップもありましたが、日本に住む私も見たことがないようなお土産も多々。

「TOBI・BITO SWEETS TOKYO」には、全国各地の土産物のほか、全国で初出店となる国立博物館公認アイテムも取り扱い、浮世絵などアートなパッケージのスイーツや煎餅が並びます。

施設内のレストランは混雑も少なく、羽田周辺でゆっくり食事をしたい方にとって穴場的存在です。

1階には能舞台もあり、日本文化づくしの内観。海鮮から天ぷら、蕎麦まで揃うフードコート「大江戸フードホール」や、群馬の人気うどん店「五代目 花山うどん」、中華料理の名店「梅蘭」など有名店も揃っています。

■空港や都心の景色と天然温泉を満喫

今回、筆者は訪れませんでしたが、「羽田エアポートガーデン」に併設されたホテル『ヴィラフォンテーヌ グランド羽田空港』には、天然温泉の展望露天風呂を備えた「泉天空の湯 羽田空港」があり、ホテル宿泊客以外も日帰り入浴が可能。

清掃時間を除いて24時間営業、大人1名4,800円(フェイスタオル・バスタオル・館内着・岩盤浴付き)で、露天風呂からは都心や富士山、航空機も望めます。サウナやジェットバスなども完備しており、長時間のフライト前後にぴったりの癒やしスポットです。

第3ターミナルと「羽田エアポートガーデン」は、今後ますます進化が期待される注目エリア。第1・第2ターミナルと合わせて巡るには丸1日あっても足りないほどの充実ぶりです。「羽田エアポートガーデン」では、夏休みなどに子ども向けイベントも開催されているとのこと。旅の出発地としてだけでなく、“羽田空港を目的に訪れる旅”もこれから増えていきそうです。今後も最新情報を入手次第、紹介していきます。


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