『星野リゾート トマム』思っていたのとちょっと違った…けれども満足した編集部宿泊体験記

『星野リゾート トマム ザ・タワー』外観 トラベルズ―編集部撮影
『星野リゾート トマム ザ・タワー』外観 トラベルズ―編集部撮影
2023/07/20

幻想的な“雲海”が名物の、北海道トマムにある『星野リゾート トマム』を訪ねてきました。Top 20にて何度か紹介をしたことはあったものの、訪ねるのは初めて。雲海を見ることを期待し、7月中旬に2連泊しました。訪ねてみると事前の想定とは異なり、意外に思うことがチラホラ。雲海シーズンはまだ続くので、ぜひ旅の参考になりますように。

『星野リゾート トマム ザ・タワー』ロビー トラベルズ―編集部撮影

■雲海は毎日じゃない!雲海が無いときも楽しめる雲海テラス

トマムのサマーシーズンの名物といえば、雲海です。気象条件がそろったときにだけ見ることができる、希少な自然現象。とはいえ、トマムだったらほぼ毎日見られているのでは?という淡い期待をもとに、宿泊予定の少し前から調べていると、どうも3~4日に一度ぐらいの頻度のよう。『星野リゾート トマム』の「雲海テラス」の公式サイトでは、過去7日間の雲海発生状況と翌日の雲海予報が出ているため、事前にチェックするのをおすすめします。

結果として、私が滞在した2連泊はどちらのお天気も曇りで雲海は見られず、「雲海テラス」は雲の中で一面真っ白でした。とはいえ、雲海だけが楽しみではないのが「雲海テラス」。雲海をモチーフにしたオリジナルメニューが楽しめる「雲Cafe」や「雲海テラスショップ」があり、雲海がなくとも宿泊客が多く訪れていました。私も朝食前に早朝の雲の中の散策を楽しみ、雲海がなくても楽しめました。

「雲海テラス」エリアにあるC;oud barなど。右下2枚は「雲Cafe」メニュー トラベルズ―編集部撮影

■雲海が無くてもゴンドラは混雑。4人乗りで快適な空の旅

前日の雲海予報が20%となっていたため、「雲海テラス」に行く人は少なくゴンドラは空いているんだろうなと高を括っていたところ、3時半起きで4時半過ぎにゴンドラ乗り場へ行くと、すでに大勢の行列が。約20分ほど待ち、ゴンドラに乗車。一度に数十人乗ることができる大型のゴンドラを想像していたところ、スキー場によくある4人乗りのこじんまりとしたもので、次々と乗っていくため、かなり待ち人数はいましたがあっという間に乗車することができました。リゾート内を循環するシャトルバスが到着する度に行列が長くなり混雑していたので、早朝歩く元気があれば、『星野リゾート トマム ザ・タワー』やゴンドラ乗り場に近い『クラブメッド トマム』に宿泊するのであれば、徒歩で乗り場に行くとスムーズです。

■シャトルバス移動が基本!広すぎる敷地

『星野リゾート トマム ザ・タワー』で驚いたのが、敷地の広さ。広い、ということは事前に調べて知ってはいたものの想定以上の広さでした。宿泊タワーと、レストランによっては徒歩10分以上の移動が必要となります。例えば、ブッフェレストランで人気の「hal」は『星野リゾート トマム ザ・タワー』から徒歩約5分、もう一つのブッフェレストラン「ニニヌプリ」に至っては、坂道を上ること10分以上。「まだ着かないの~?」と3歳の娘は途中から抱っこをせがむほどの道のりでした。基本的に10~15分程度の間隔でリゾート内を大型バスが循環しているため、私たち家族のようにせっかちでなければシャトルバス移動がおすすめ。リゾートがあるのは山になるので、「徒歩10分」と書いていても、上ったり下ったりと予想外に時間がかかりました。

翌日訪ねたファームエリアでも、レンタルできるカートに乗ればよかったものの、歩いて10分というならすぐかな、とカートを使用せずに歩くと、アップダウンがあり幼児には過酷な道で、ここも「抱っこ~!」とせがまれてしまいました。『星野リゾート トマム』では、地図では近くに見えても実際には遠い!ということを想定しておくと良いと思います。

■基本のアメニティは最小限、子ども用アメニティは充実

今回私が2泊したのは、『星野リゾート トマム』のなかでも、『星野リゾート トマム ザ・タワー』。リゾートエリア内にはもう一つ高価格帯の全室スイートの『リゾナーレトマム』もあります。『星野リゾート トマム ザ・タワー』は、『リゾナーレトマム』リーズナブルなのですが、その分アメニティも控えめ。化粧水や洗顔料などはなく、歯ブラシ、カミソリなどの基本的なものはロビー階にあるアメニティバーから各自持って行きます。最近はビジネスホテルでもシャンプーバーがあったり、女性用アメニティにこだわったりなどというホテルも多いため、少し意外な気がしました。大人用アメニティは少なめでしたが、子ども用のアメニティやレンタル品はとても充実しており、オムツをフロントで無料でもらえたり、子ども用のアメニティとしてスリッパや歯ブラシ、スポンジのセット、レンタル品として補助便座やベビーハンガーやベビーボディーソープなどが貸し出され、子連れにとっては荷物を少なく旅行できたのでありがたいかぎりでした。

■気になるブッフェは品数少なめなものの、味は◎

2泊中、2か所のブッフェレストランを利用しました。夕食で「hal」を、朝食で「hal」と「ニニヌプリ」へ。どちらのレストランにも共通していたのが、ブッフェとはいえ品数が少なめという点と、子連れが多いにも関わらず子ども向けメニューが少ないという点です。「hal」の夕食はとても人気があるということで、30日前の予約開始タイミングで予約をして利用しました。サーロインステーキをオープンキッチンで焼いてくれたり、蟹が食べ放題だったりと人気店なのは納得。ただ、デザートが数種類のみだったり、大人向けにハーブが入っていたりなどしたので子どもにとってはハードルは高めのものが多かった印象です。いずれのレストランも一品一品とてもおいしく、無くなりそうになるとすぐに補充をしてくれたりと、サービス面は◎でした。

「hal」で提供されていた雲海パフェ トラベルズ―編集部撮影

■まるで南の島にいるような暑さ、荒波も来るミナミナビーチ

リゾート滞在中、利用できるのが屋内プール施設のミナミナビーチ。国内最大級の波の出る屋内プールで、男女別の大浴場も併設していました。写真で見る限りは、ガラス張りの高い天井があり開放的な雰囲気だったため、涼しめなのかなと思い行ってみたところ、室内は30度以上の常夏。ラッシュガードを持って行ったのですが、暑すぎて利用しませんでした。さざ波程度の波が来るのかと思いきや、時折かなりの荒波が来るため、波に慣れていない子どもは驚いて逃げ出してしまうほど。まるで本当の海のようで、浮き輪などを持って行くとより楽しめます。浮き輪のレンタルし放題プランが1,600円であったため、持参するのが面倒な場合にはその場で借りることもできます。

ミナミナビーチ トラベルズ―編集部撮影

雲海を一番の目当てに行ったものの、ファームエリアやミナミナビーチを愉しんだりと、広い敷地でさまざまなアクティビティを満喫してきました。季節を変え、雲海以外のスノーシーズンや秋のトマムも訪ねてみると、また違う魅力が発見できそうです。SNSや公式サイトをよくよく調べて行ったものの「そうだったんだ!」と思うこともあり、トマムまで行って良かったな!と感じた旅でした。


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Shihoko Akahira:
旅行会社勤務時代には国内・海外旅行のツアーを企画し、添乗員として29か国をアテンド。ワーキングホリデーでカナダの現地ガイド経験や、アメリカ横断旅など海外経験はいろいろな、1児のママ。お気に入りの国はフランス、好きな街は地元・青森。青森のおすすめグルメは、味噌カレー牛乳ラーメン。


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