そうだ、鱧食べに行こう 京都の最新混雑状況含む編集部実体験レポート

2022/07/11

関東には大好物の鱧(ハモ)を食べられる店が少ない!と妻が嘆いていたので、誕生日祝いに京都へ鱧を食べに行ってきました。メインは川床での鱧ですが、ついでに市内観光もしてきたので、現在のリアルな京都市内の情報もお届けします。


■昔ながらの川床を楽しめる老舗料亭旅館「鶴清」

「鶴清」川床 Keisuke Sato撮影

鱧を食べに訪れたのは、料亭旅館を営んでいる「鶴清」。京都では貴船周辺と鴨川で「川床」の呼称が変わり、貴船は川の上で食事を楽しむ「かわどこ」なのに対し、鴨川では川沿いに張られた床で食事を楽しむ「かわゆか」や「ゆか」となっており、「鶴清」の場合は後者。また、そのなかでも、「鶴清」は賑やかな先斗町周辺の「川床」から少し離れた南方にあり、イスやテーブルではなく昔ながらの雰囲気あふれる座敷スタイルとなっているのがポイント。6/1~8/31までは夜(17:00~21:30、最終入店20:00)のみ「川床」が開設されており、今回は訪問する3日前に電話で予約。雨天時は室内となると聞いていたので心配していたものの、天気にも恵まれ素敵な食事を楽しめました。

  • おすすめ予約タイミング:今回は3日前で予約できたものの、当日は予約で満席となっていたため、余裕をもって1~2週間前に予約するのがおすすめ。
  • おすすめ時間帯:17時スタートで訪れたところ、まだ私たちのほかに1組がいる程度。日没の時間に合わせて18時頃から人が増え始め、19時頃には満席になっていたため、静かにゆっくり食べたい人は17時、夜の雰囲気を楽しみたい人は18時からがおすすめ。
  • 6月中旬の気になる暑さ:日中は湿度が高く暑さを感じ汗ばむ気候だったものの、17時頃になり川床に出ると鴨川からの風が吹き、暑さを感じずに心地よい時間を過ごせました。

■今回食べたのは16,500円の「鱧会席」

「鶴清」「鱧会席」 Keisuke Sato撮影

「鱧会席」は13,000円と16,500円の2種類。誕生日ということもあり、奮発して16,500円のものを予約しました。「鱧会席」というだけあり、出てくる料理ほぼすべてに鱧が使用されており、梅ダレで食べる鱧落としや鱧鍋、鱧の天ぷら、鱧の白焼き&かば焼き等々…1年分の鱧を味わい尽くしてきました。とくに鱧落としは絶品で懐石の最後に無理を言って追加注文するほど。追加注文できるドリンクは瓶ビールのほか京都の地酒もラインアップされており、種類は少ないもののワインや焼酎などもあり。お願いすれば炭酸水も用意してくれるのでチューハイなどにしてさわやかに食事とともに楽しむのもおすすめです。

なお、「鱧会席」以外にも5月と9月に実施されている昼床は5,500円と6,500円のものがあるほか、夜は8,500円、10,000円、13,000円の京懐石が用意されているので、さくっと体験したい人から本格的に料理を楽しみたい人まで幅広く楽しめるようになっています。


■京都駅周辺の混雑状況(土曜午前・日曜夕方)

これは駅に限らず京都市内全域で言えることですが、外国からの観光客はまだ少なく、日本人が9割以上となっていました。新型コロナウイルス感染症拡大前の2019年までは、京都では海外からの観光客と日本人観光客が集中し“オーバーツーリズム”が叫ばれ、市内の道路は大渋滞、食事処や観光地も大混雑と言われており、実際に私も訪れた際に人の量に圧倒されたものの、今回の旅行では“オーバーツーリズム”を感じることなく過ごせた印象です。むしろ京都旅行を楽しむのであれば、今年がチャンスかもしれません。

  • バスの状況
    到着日に駅前から祇園方面へのバスへ乗車したところ、乗車前から行列ができており、車内では座ることはできず立ったままの移動となりました。
  • 地下鉄の状況
    比較的利用者は少ない印象で、タイミングによっては乗車時から席に座れる程度の混雑状況です。
  • 駅ビル内、周辺飲食店、お土産店
    到着した土曜の午前中は比較的空いている印象で並ぶことなく入れるお店もいくつか見受けられました。日曜日の夕方からは人で溢れており、駅ビル内の飲食店は基本的に並ばないと入れない状況です。また、駅ビル内のお土産店は17時頃であればレジに並ばずに購入することができたものの、人気の駅弁などは完売が続出しており、18時を過ぎると混雑度が増し、19時頃の待合室は満席の状態となっていました。ギリギリまで駅には入らず、駅から少し離れた飲食店などで休憩するのもおすすめです。

混雑度を数値化するのであれば、5段階中レベル3というところでしょうか。


■八坂神社・円山公園・知恩院周辺の混雑状況(土曜午前)

知恩院 Keisuke Sato撮影

八坂神社~円山公園~知恩院の順に歩いて観光したところ、修学旅行生がちらほらと見受けられたほか、着物レンタルを利用して歩くカップルなどを見かけたものの、そこまで混雑をしている印象はなく、ほかの観光客とすれ違う時も3~6m程度離れてゆっくり歩くことができました。また、知恩院では和装の挙式が行われており、日常を取り戻している光景もあり。三門から開ける美しい緑の景色や鮮やかなアジサイなど、この時期ならではの散策も楽しんできました。

混雑度は5段階中レベル2です。


■平安神宮・南禅寺周辺の混雑状況(土曜昼~午後)

南禅寺・水路閣 Keisuke Sato撮影

知恩院から歩いてそのまま平安神宮へ。平安神宮までの道中にはギャラリーが多く、京都の美術に触れる機会があるのもポイント。平安神宮に到着すると、修学旅行生や観光客が増加。それでも密になることはなく、距離を保ちながら観光可能な状態。また、大人1名あたり600円の拝観料がかかる日本庭園の神苑内は人が少なくなり、水上に浮かぶかのように建てられた泰平閣内に腰掛けて風を感じながら涼むこともできます。その後、南禅寺に移動。平安神宮よりも人は減った印象ですが、インスタ映えでも人気を集める水路閣周辺は人が増え、撮影する人の順番待ちなども発生していました。なお、大人1名あたり600円の拝観料がかかる方丈庭園なら、人が少なく、縁側に腰掛けて静かな環境で枯山水の庭園をゆっくり眺めることもできるなど、場所毎に混雑度が変わっておりました。

混雑度は5段階中レベル3です。


■嵐山周辺の混雑状況(日曜午前~午後)

渡月橋 Keisuke Sato撮影

今回訪れた場所で最も混雑度が高かったのが嵐山。修学旅行生が多かったほか、20~50代まで幅広い世代の観光客が集まっていました。

  • 渡月橋
    風光明媚な景色を楽しめ、桂川からの風を感じられる人気の渡月橋は、歩けないほどではないもののすれ違う際に肩が触れる程度には混雑。
  • 嵐電 嵐山駅
    駅周辺の道を歩く観光客でにぎわっており、ほかの観光客との距離は1~2mほど。
  • 世界文化遺産 天龍寺
    敷地が広いため、人が集まる嵐山のなかでも比較的混雑を感じることなく過ごせた場所です。また、庭には色とりどりのアジサイが咲いており、梅雨時期ならではの美しい景色も楽しめました。
  • 竹林の小径
    空を覆うかのような竹が整然と並び、涼しげな空間が広がる竹林の小径は観光客の集まるスポット。ほかの観光客との距離は1~3mほどで、写真や動画撮影をしている人も多く、立ち止まる必要があることもありました。
  • 食事・甘味処
    人気の食事処は20分以上待つところが多く、甘味処に至っては30~60分程度待たなくてはならないところもあり。あらかじめ予約できるお店もあるので、嵐山を訪れる際は予約をしておくことをおすすめします。ちなみに私が食べたランチは「鯛匠HANANA」の鯛茶漬け御膳。胡麻ダレと真鯛の薄造りや自家製の漬物、鯛を利用した小鉢などが含まれた内容で、粒が立って光っているお米とともに京都らしい味の食事を楽しめました。なお、少し早めに並んだため15分程度で入れたものの、食事を終えて出る頃には5~6組ほどが並んでいました。
  • 道路・駐車場状況
    私はレンタルサイクルで訪れていたため自由に行動できましたが、車は午後になると渋滞が起きており、駐車場も満車状態となっていました。嵐山を訪れるのであれば、電車がおすすめです。

混雑度は5段階中レベル4です。


以上、実体験レポとなります。今後も京都に限らず訪れた先の現地の生の情報を届けていく予定です。知りたい情報や行ってみたい場所があれば是非ご意見をいただけますと幸いです。


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記事の担当者プロフィール

ミッキーのパーカーがよく似合う?元クルーズ添乗員の雨男。趣味は日々一喜一憂ビットコインと猫動画。最近は都内ホテルでのランチ、サウナ、さくっと1泊2日のシティ旅行にはまっているほか、先日富山を訪れた際の寿司の味が忘れられず、再訪の機会を伺っています。宿泊して感動したホテルは、『アンダーズ東京』、『ザ・ブセナテラス』、『箱根 翠松園』。お気に入りのランチ先は『ザ・ペニンシュラ東京』の「ヘイフンテラス」。コスパの良さを感じたのは伊東温泉『久遠』。海外で最も印象に残ったのはインド。次いでホーチミンで食べたビーフシチュー味のフォー。クルーズ中のノルウェーのフィヨルドの絶景も捨てがたい…。


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