温泉入浴指導員が伝授 夏こそ行きたい温泉地ガイド【旅行のエキスパートシリーズ】

2025/08/04

旅行を計画する際のお悩みに、旅行のエキスパートが集うトラベルズー編集部スタッフが応えます。「ホテルはどこに泊まればいいの?」「定番ではない穴場はどこ?」「おすすめのお店は?」…などなど、おさえておきたい耳より情報が満載です。今回は、温泉入浴指導員の資格を持つスタッフに、夏こそ行きたい温泉地について聞きました。

【この人に聞きました】Shino Tanaka
温泉入浴指導員の資格を持ち、国内の温泉旅館や温泉リゾートに精通する、トラベルズー編集部のベテランスタッフ。宿泊施設への取材スキルに長け、トラベルズーメンバーが「気になるポイント」を押さえた記事制作に定評あり。ライフワークは異文化交流。最新の旅行トレンドにもアンテナを高く張り、今年は大阪・関西万博の訪問も検討中。
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Q、夏の温泉旅行と聞くと、とにかく暑そう。夏の温泉旅行のメリットとは。

A、確かに、夏の温泉は暑そうなイメージはありますが、個人的には、メリットが多いと思っています。

1:温浴効果やリラックス効果
例えば、私の場合、夏はシャワーが多くなりがちなのですが、温泉旅館の大きな湯舟にゆっくり浸かることで、温浴効果、リラックス効果が大いに期待できます。

2:露天風呂の心地よさ
個人的には、寒い時期は、露天風呂の湯温と気温差が大きく、入浴の際はヒートショックにならないよう十分に注意をしており、時には露天風呂を見るだけで入浴しない場合もあります。対して、気温の高い夏は、寒い時期ほど心配することなしに露天風呂を楽しめ、湯上り後に感じる爽快感も格別です。

3:価格もリーズナブル
お盆や夏休み期間は宿泊料金が高い傾向がありますが、レイトサマーの9月の宿泊は例年リーズナブル。トラベルズーで紹介する宿泊プランのなかには週末も平日と同額というプランも見られます。


Q、夏こそ行くべき温泉地はどこですか。東日本から3つピックアップしてください。

A、3つの要素でおすすめの宿やエリアをピックアップしてみました。

1:猛暑のなかニュースで取り上げられる機会も多い「冷やし温泉」。ぬるい温泉で涼むことができます。
箱根冷やし温泉 近年恒例で複数の施設が参加しています
新潟・栃尾又温泉『自在館』 約35度のラジウム温泉に1、2時間浸かる入浴法が人気です
山梨・下部温泉『元湯橋本屋』  約32度の冷泉“信玄公のかくし湯”と温泉の交代浴で体の芯からリフレッシュ

2:夏でも上着が必要というほどのエリアもある「避暑地
北海道・函館、青森・酸ヶ湯、栃木・那須高原、奥日光、群馬・草津、長野・蓼科高原、新潟・越後湯沢、山梨・富士五湖など。
【参考】気象庁「過去の気象データ検索」
2024年(月ごとの値)8月 日平均の気温
東京(東京都)29.0度
函館(渡島地方)24.7度
酸ケ湯(青森県)20.9度
那須烏山(栃木県)27.1度
草津(群馬県)21.4度
諏訪(長野県)25.5度
湯沢(新潟県)26.1度
河口湖(山梨県)24.2度
山中(山梨県)23.5度

3:家族で温泉とプールを一度に楽しめる“温泉テーマパーク
ホテル三日月グループ 千葉・木更津と、栃木・日光にある温泉スパリゾート
神奈川・箱根小涌園ユネッサンリゾート 水着で楽しめる温泉アクティビティゾーンが人気
福島・スパリゾートハワイアンズ プールだけでなく温泉施設「江戸情話与市」もあり


Q、夏こそ行くべき温泉地はどこですか。西日本から3つピックアップしてください。

A、こちらも3つの要素でおすすめの宿やエリアをピックアップしてみました。

1:猛暑のなかニュースで取り上げられる機会も多い「冷やし温泉」。ぬるい温泉で涼むことができます。
三重・榊原温泉『湯元榊原舘 湯の庄』 伊勢神宮ゆかりの温泉を日帰りで気軽に満喫。31.2度の源泉かけ流しの大浴場があります
和歌山・『花山温泉 薬師の湯』  “関西最強の高濃度炭酸泉”といわれる源泉温度約26度の茶褐色の温泉と約40度の温泉で温冷交互浴が可能
大分・九重『寒の地獄旅館』 水着着用で入浴できる冷泉とサウナが人気。13~14度の硫黄泉の源泉を加水や加温なしで堪能

2:夏でも上着が必要というほどのエリアもある「避暑地
奈良・洞川、鳥取・大山、岡山・蒜山高原、熊本・黒川、大分・久住高原など。
【参考】気象庁「過去の気象データ検索」
2024年(月ごとの値)8月 日平均の気温
大阪(大阪府)30.4度
上北山(奈良県)26.1度
南阿蘇(熊本県)26.7度
竹田(大分県)27.5度

3:家族で温泉とプールを一度に楽しめる“温泉テーマパーク
大阪・スパワールド 世界12か国17種類のお風呂が揃う「世界の大温泉」や子どもから大人まで楽しめる「スパプー」が人気。天王寺動物園はスパワールドから徒歩圏内。
奈良・奈良健康ランド(屋内レジャープールの営業は9月以降土・日・祝日のみの予定) 大浴場、サウナ、岩盤浴、全長約70mのウォータースライダーもある屋内レジャープールなどが勢揃い
大分・アクアビート(営業は9月末まで) 『別府温泉 杉乃井』にあるウォーターパラダイス


Q、健康上、夏の入浴で気を付けることはありますか。

A、月並みですが、夏とはいえ、クーラーの効いた温泉旅館の館内や脱衣場では体が冷え、温泉との温度差によるヒートショックの危険があるので、十分な注意が必要だと思います。また、夏はビールなどのアルコールが進みますが、飲酒後の入浴は危険ですので避けてください。


Q、今年の夏休みは、家族旅行でどこに行きますか。その理由と、ホテル・旅館の決め手となったポイントを教えてください。

A、今年の夏は温泉ではなく、今年しか行けない、大阪・関西万博へ行くため大阪市内に泊まる予定です。ホテル選びで重視したのは、「立地」と「小学生添い寝無料」であることです。


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