覆面辛口レビュー【和食】 「私、失敗しないので」と言えるのか!? “芸術ディナー”のクオリティやいかに

2016/12/11

トラベルズー編集部員が覆面で潜入し、「このプラン本当にお得なの?」「本当のところどうなの?」という読者の疑問や不安を吹き飛ばすべく、身を以て検証する「覆面編集部辛口レビュー」。好評につき今回のお題は…

お店を後にしてから、日本酒2合を飲んだ千鳥足で思ったのは「このお店、ぜったい失敗しない!」でした。


検証:至極のおもてなしとミシュランビブグルマンの腕が放つ“芸術ディナー”のクオリティやいかに?

差し迫る年末を前に、まとまった休みが手に入りそうにない私が癒しのひとときを求めて選んだのがこちら。

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ちっとも堪能できていない芸術の秋をつかの間の数時間でも味わえないかと思い、日常の小旅行を求めての選択です。

さて、その私のささやかな願いは叶ったのでしょうか…?


外観写真はないんです

乃木坂からも六本木からも徒歩10分ほど、いかにも隠れ家を予感させる立地です。乃木坂駅から新国立美術館を横目に歩くこと7~8分、突如Google Mapが混乱し始めたため、遅れそうな旨をお店に連絡したところ、なんと女将さんが大通りまで迎えにきてくださいました…! にこやかにあたたかく歓迎してくださる雰囲気が着物姿の全身から発せられていて、仕事帰りの私はそれだけで心がほぐれていく感覚に。そのまま席まで案内していただいたので、外観写真を撮るタイミングを逸したのです。写真がないのはこんな女将さんの心遣いゆえでした。


「え、いいんですか?」

個室確約プランではありますが、いわゆるふつうの個室をイメージしていた私。案内いただいたのは、金魚が泳ぐ水槽があり、エアコンを備えた一室です。

写真だと空間の広がりが全く伝わらず、自分の写真の腕の悪さを呪うばかりですが、完全個室をひとりじめできることに「え、こんなお部屋使っちゃっていいのかな?」と思わず声に出してしまったほど。いわゆる政治家の密談もできそうなスペースです。実際この個室にいるとほかの人の存在が一切気にならず、静寂と安静の時間を気心知れた人と過ごすことができました。この密閉空間、接待にもってこいです。


食欲も芸術欲も満たす秋は、すぐ目の前にあった

今回は私の拙い食レポはおいといて、高級食材の数々と溢れ出る品の良さをたんとご覧あれ。

「松茸のお出汁 利尻昆布と柔らかいまぐろ節で」 まずはこのお椀にノックアウトされました…こんなにやさしい味、料理長の心がピュアじゃないと出せないのでは…
 
「生雲丹と雲丹のムース」 この雲丹には悶絶!生雲丹もさることながら、雲丹のムース(贅沢!)が溶けていなくなっちゃうんです
 
「鮑の肝」「蟹とほうれん草」など 有田焼の中に金の卵が鎮座。彩りの豊かさは食欲も盛り上げるんだな、と実感
お造り(本マグロ、ブリ、アオリイカ) お造りはごまかしがきかないのでそのお店の品格が表れやすい一品と思うのですが、3種類いずれも料理一筋25年の目利きと仕入れ力のなせる業なんだろうなと…
「カマスの塩焼き」 秋茄子と同じくらい嫁に食わすなと言われているカマス。秋刀魚に先んじて秋を告げる魚が、同じく銀杏とすだちという秋の味覚とコラボレーションしたらそれはそれはもう…
日本酒グラニテ 利き酒師のいるお店はグラニテも心憎い演出。日本酒好きの私はもちろん、そうでない場合でもそのイメージが覆されるのでは
「万葉牛の炭火焼き」 初めてお目にかかった万葉牛ですが、品評会などで最優秀賞などを軒並み受賞しているブランド牛とのこと。きめ細かい肉質と溶ける脂身が特徴だそうで、これはもうペロリといけちゃいました…
「鮭とイクラのご飯」 運ばれてきた時には思わず二度見。土鍋はたっぷり2合はある大きさ、ここには今が旬の鮭とイクラがぎっしり!「こんなに食べられないです!」と悲鳴をあげたのが嘘のように、最後の一粒までお腹におさめました。
「季節の果実」 シャインマスカット大好き…という贔屓目を抜きにしても、最後まで抜かりなく美味でした


“究極の食中酒”など通なラインアップは酔いどれ必至

日本酒はそこそこ好きなものの量は飲めないため、必然的にチョイスが重要になってきます。せいぜい飲めて2~3種類なので、いかにお料理に合ったお酒を選ぶか、は死活問題。

すごく上から目線で本当に恐縮なのですが、お料理と日本酒の両方を大切にしてるんだな…と思えたのが、置いている日本酒の顔ぶれ。純米大吟醸はJALファーストクラスの機内酒で振る舞われているほどで、“究極の食中酒”というコンセプトを掲げる「伯楽星」が置いてあり、料理とのマリアージュにまで心配りを感じた次第です。苦手な人が理由に挙げる日本酒独特の匂いや味わいは皆無、料理を引き立てる黒子に徹しつつ、引き立て役にとどまらない存在感。それでいていくらでも飲めてしまう軽さがあり、相対するのが一流の料理であればあるほど真価を発揮するお酒です。我が家にも常にストックがあります。

このマリアージュにいたく感動し、2種類目には秋田の蔵元がつくる「山本」の純米大吟醸を。「万葉牛の炭火焼き」にさしかかるタイミングで、お肉に合うものをといくつかおすすめしてもらったなかからのチョイスです。利き酒師の資格を持つ方が、伝えた好みに合わせてピックアップしてくれたのですがこれがまた…スッキリと飲みやすいのに華やかで、その2段階のギャップに惚れ惚れ。調べてみたところ、全国で唯一、山から湧き出る天然水を湧き出たままに酒造りに利用する蔵元でつくられているそうで、全国新酒鑑評会で金賞を受賞したお酒とのこと。米や精米歩合、酵母などのどの観点からも稀少といえる逸品のようです。脂身がやさしくやわらかく溶ける万葉牛にさらにあかりを灯すような相方となっていました。


やっぱり外観写真はありません

その理由を語るキーワードが「至極のおもてなし」。

お店を出る際、女将のみならず料理長と店長(さきほどの利き酒師は店長でした!)、そして料理長までもが、扉の外までお見送りに。角を曲がるまで、姿を見送ってくれたのです。これってそうそうできないことですよね。おもてなしを謳って、その実、形式的な笑顔や丁寧なだけの口調であることは星の数だけ体験してきましたが、『万葉』のおもてなしはお三方の心がストレートに伝わってきました。

その心とは「このお店を多くの人に知ってほしい」というもの。今年9月にオープンしたばかり、これからというこの状況で、来た人全員に全力で向き合っているのだろうな、と感じました。それは単純にお出迎えやお見送りというプラスアルファの部分があったからではなく、お料理やお酒の説明、視線、気遣い、ちょっとしたすべてのことに表れていたからです。人それぞれ心地よい距離感や温度がありますが、真剣な思いはそれらを凌駕して届きます。

トラベルズーがプランを紹介する時、いつも考えるのは「読者が喜んでくれるか」、この一点。掲載するお店、プラン内容は、全て例外なく掲載審査を経て、価値があることが立証されてから読者に届けられる仕組みです。事実を誤りなく伝えることにも注意を払っているため、今回の『万葉』のように「至極のおもてなし」「匠の技」という表現も確信がなければ使いません。その検証も兼ねての覆面潜入でしたが…


結論:空間と料理と心遣い、失敗しない“小旅行”を堪能

行ったことがないし名前も知らなかったお店のプランを購入するのに、「このお店を選んで損をしないかな」という気持ちは少なからず働くと思います。店構え、内装、サービスの質、料理…複合的な要素をそれぞれ鑑みて、「あー失敗したなー」とならないために念のため調べる人もいるでしょう。

今回訪れた『万葉』は、総合的な観点で失敗とは無縁です。乃木坂から約10分、六本木へも約13分と、電車で向かうにはやや歩く距離。西麻布の交差点をさらに進んだところにひっそりと佇み、広々した豪華絢爛なレストランではありません。でも、だからこそ、いいんです。立地からして知る人ぞ知るお店、ディナー予算は15,000~20,000円のため、その質を認める人だけが集う場所。日頃より静謐と上質とを求める人、季節を愛でる人に足を運んでもらいたい、文字通りの大人の隠れ家です。今だけの旬と確かな腕前の融合は、食材の旬を感じづらい日常に季節の息吹を取り戻してくれます。

東京にいながらこんなにも旬を感じられた3時間に、有休をとらずとも旅行後のリフレッシュと同様の感覚を得られ、年末までがんばるぞと息を吹き返したのでした。


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※情報は、発行前日の情報をもとにトラベルズー編集部が独自にリサーチしたものであり、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
※写真はイメージです。

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