3回接種で入国前検査不要、9/7水際対策緩和…メリットと注意点

2022/09/07

海外旅行が、また一歩近くに“戻ってきた”かもしれません。

政府は9/7、新型コロナウイルス対策の入国制限を緩和しました。受入れ人数の上限を1日5万人に引き上げるとともに、海外旅行好きのトラベルズーメンバーには朗報となるだろう、入国時に求められてきた陰性証明が条件付きで免除になりました。

水際対策の緩和や円安がインバウンド観光客増加の追い風になることが期待されていますが、トラベルズーでは主に、今回の水際対策緩和が日本への帰国者に及ぼすメリットについて取り上げます。


■水際対策、何が変わった?

これまで、日本人を含むすべての入国者は出国前72時間以内に現地でPCR検査を受け、陰性を証明することが求められていました。このため、渡航先に日本帰国時に対応したPCR検査を受検できるクリニックや専門施設はあるかを確認する必要があったり、個人でその受検を手配する必要があったりと、検査ひとつをとっても事前調査と追加費用が掛かりました。

水際対策の緩和 入国者全体に関わる変化(トラベルズー編集部作成 2022/9/8時点)

9/7から条件付きで免除になったのが、この帰国前のPCR検査。9/7から、3回接種済みのワクチン接種証明を保持している帰国者(入国者)については、出国前72時間以内の陰性証明が不要になりました。


■メリットだけじゃない注意点も

出国前の検査費用を見ると、例えばハワイの場合、検査の種類により異なりますが145ドル程度。円安の影響もあり、日本円に換算すると1名あたり2万円以上になる計算です。旅行会社のパッケージツアーによっては出国前のPCR検査代金を含んでいる商品もありましたが、多くは個人手配によるものだったことを考えると、PCR検査が不要になったことで出費を抑えられるようになったのはメリットと言えます。何よりも、受検できる場所を探したり、不明点は問い合せたり…といった、旅の不安ごとや準備の手間が減ったことは精神的にも負担減に繋がるはずです。

ただし、検査不要となる大前提は、あくまでもワクチン3回接種を済ませた人のみ。また、日本入国時の検疫措置は、滞在していた国の区分(青・黄・赤)有効なワクチン接種証明書の有無により異なります。よって、今回の水際対策を受け「出国前72時間以内の陰性証明が不要」で、入国時の検疫措置で「到着時の検査が不要」かつ「待機なし」の状態となるのは「青」または「黄」区分の国・地域に滞在していた場合のみとなります。

日本入国時の検疫措置 画像出典:厚生労働省 水際対策 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00209.html

また、ワクチン接種が「あり」とみなされるのは、日本政府が認めたワクチンを接種している場合に限られます。有効なワクチン接種証明書を保持していないすべての帰国者・入国者については、引き続き出国前72時間以内に受けた検査証明書の提出が必要です。

なお、9/8時点で「赤」区分に分類されている国・地域は0件ですが、感染拡大等の今後の状況によって国・地域が定められた場合、該当の「赤」区分から帰国・入国する場合は日本到着時の検査が必要で、有効なワクチン接種証明書があっても自宅での3日間待機が必要となります。


少しずつではありますが、ストレスフリーで海外へ旅立てる日が近づいてきている予感。朗報がありましたら、また改めて紹介します。最新の水際対策における国・地域の区分や日本入国時の検疫措置については、厚生労働省のWebサイトで確認してください。

【関連リンク】
厚生労働省 水際対策


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